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2007年8月29日 (水)

トヨニ岳南西面直登沢

 8月最後の週末に靖さんとトヨニ岳南西面直登沢を遡行してきた。靖さんがエントリーしてくれなければ、単独で遡行しようと考えていたが、私が単独で遡行できるような沢ではなかった。昨年、道南の浄瑠璃沢を単独遡行した時には、「自分の実力と精神力から考えると単独の場合は、目一杯気合いと根性を入れて!!☆の沢をやれるかどうかだろう。」なんて大きなことを言ってしまったが、訂正しなければならない。私にはそんな技量も勇気も根性もない。
 それにしてもこの沢、短い遡行距離だけど滝がガンガン出てくる。それも微妙な登りを強いられる滝が。山谷では!!の評価だけど、ちょっとばかし辛いんじゃんない…?

070826toyoni_nw01_2   南西面直登沢に入って6個目の滝(10mくらい)だっただろうか。直登できなかったので左岸を巻いて、15mの斜め懸垂で滝の落ち口に降りようとした。がしかし、滝の落ち口付近の岩はつるっとした一枚岩でホールどになるものがなく、バランスを崩した私はあえなく滝壺の真上まで降られてしまった。私がぶら下がっている廻りはハングしていて、登り返すのはかなり消耗しそうだったので、降りられるところまで懸垂し、滝壺に身を投げた。自らの意志で滝壺に落ちたが、結構これがショックでその後しばらくブルってしまった。震えていたのは、寒かっただけではないのです。

070826toyoni_nw02  c740m二股を過ぎて出てくる滝。奥に見える滝(5m)がひそかに難しかった。滝の左側を1.5m登るとちょっとした棚になっている。そこから上が微妙。思わず、棚にザックを置いてしまった。滝の流水側にリスを見つけてハーケン1枚打って心落ち着かせ、微妙な部分を超える。靖さんを上げてから懸垂下降し、ザックを背負ってもう1回登る。ザックを背負って微妙な滝を登れないのが私の弱点であり、時間を要する原因。


070826toyoni_nw03  アップにするとこんな感じ。ザックを回収して登る際に写したもの。

070826toyoni_nw04

 c850m付近に出てくる大滝。2段の大滝と表現する人もいれば、手前の滝を含めて4段の大滝と表現する人もいる。奥の滝の1段目の巻きに苦労した。左岸から入ってくる激烈ルンゼを少し登ってから岩盤ミックスを約25m登った。これが厳しかった。唯一の慰みが、自分のしては珍しくザック背負って登れたことでしょうか。1段目の滝を巻くとその上の滝は快適そうで微妙なナメ滝が続く。

 トヨニ左股から入渓し、初日こそ8.5h行動で魚釣りに興じ、盛大な焚き火とそれなりにうまくできた夕飯とお酒に酔いしれたが、2日目は13h行動で帰宅したのは24時。翌朝は5時に起きて、山道具のお片付け。職場に出て、すぐ様リポDを飲んで気合いを入れたが、午前中は起きてるんだか、寝ているんだか分からない状態、廃人28号状態。

 今回もfinetrack社のツェルトを使った。前山行の轍を踏まないように、今回はシームテープとシームシーラで補強していった。このためちょっとばかし重量が増えただろう。雨にやられなかったので撥水性は分からなかったが、透湿性は抜群!結露なしでした。

HP_toppage_photo(070829更新)
070826toyoni_nw01_0829index 【イワナの塩焼き 07/08/25】
 トヨニ岳北峰南西面直登沢入渓前夜(c628m二股)の一こま。釣れるかどうか、釣れる時間があるか分からなかったが、釣り竿はザックの中に忍ばせていった。南峰西面直登沢を下降しながらバッタを捕まえ、二股についてからはカワムシを探し(ほとんどいなかった)、何とか4匹釣り上げた。

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コメント

 ごっついコースですね。同じ!!でも、こんなに違うの??
岳人たる者、その山を受け入れねばならない。所詮グレードは人それぞれ。それぞれ得手・不得手があります。時期・条件にも大きく影響を受けますよね。
 オコツナイ楽しんできてくださいね。
 報告楽しみにしています。

懐かしいですねー。アプローチさえ短ければまた行きたい沢ですね。

山谷の評価なんてあてにしちゃなんねえですよ。特にこういうマイナーな沢は。

私もこの沢は!!☆に近い難しさがあると思います。それでも山谷が!!の評価をしてるのは、やはり短いからでしょうね。

記憶に有るのは途中の滝でツルンとした流れに置いた右足が耐えれば上のガバに届く、15cm背が高ければと。あきらめて隣の岩を登る、シャワーで来た相方はたいした事ないとのたまう。最後の高まいた上から見たガレと舐め、いつもは読まないガイド本、間違って記憶しガレに行って北峰に出れなく山道に出たバカ。これらと長い石畳しか覚えていない。滝が多いと言うが俺の記憶にない。アルツハイマー確実に進んでいる。やばい。

皆さん、こんにちは。コメントありがとうございます。

○山遊人さんへ オコツナイ行ってきました。北大山岳部のブログで紹介されていたようにF2とF8の通過が核心でした。F8は奮闘的な登りを要求されて、私は泥土をかじりながら登りました。概要は近日中にアップします。

○ふーちゃんへ ご活躍いつも拝見しております。今シーズンも精力的に活動されてますね。いつもふーちゃんの山行記録には刺激を受けているところですが、来年度以降の目標として無名沢を考えてます。私の記事もトラックバック送らさせてもらいます。

○Johnさんへ 沢は、天候、雪渓の状態、メンバー、モチベーション等でいかようにでも変わるということではないでしょうか。客観的な判断というものは、あり得ないとおっしゃている方もいらっしゃいます。今回のオコツナイもそんな感じかな・・・と思ってます。3連休いい沢計画しましょう!

オコツナイ川のF8と書いていますが、米山さんはF7と書いています。遡行中サクちゃんもF7だと言っていましたよ。

言い忘れました。北大の須築川の記録見ました。「渇水」の時より水が少なく、思わず「干水」とコメント書きました。我々も遡行中話ていたように楽だったのかも。

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遡行(そこう) 出合からゴルジュ(ごるじゅ)状となって、手強い滝が Co770 まで連続する。しばらくガレを歩き、中央が豪快な滝となっている Co850 三股に至る。四段ほどになっており、2段目を小さく巻く以外は直登(ちょくとう)する。 Co1000 三股は側壁となって落ちる2本の滝のうちの右側が本流だ。連続する滑滝(なめたき)を直登して、沢が左に曲がるとガレのつまった函状とな...more... [続きを読む]

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